新卒でアクセンチュアに入社。
現在はフリーランスでコンサルタントをしつつ、就活生支援をしています。
- アクセンチュアをはじめとする有名企業・外資系企業の内定者など500名以上を支援
- 選考通過率を上げるESの書き方が知りたい
- 他人と差をつけるESを書けるようになりたい
- 一流企業の選考を通過した人のESの書き方が知りたい
上記のような、就活生の悩みを解決できる記事になっています。
本記事では、
- そもそもエントリーシート(ES)とは?
- ESの書き方の基本5つ
- 選考通過率を上げるESのコツ6つ
について解説しています。
記事を読むことで、他人と差をつけるESの書き方が分かり、倍率の高い一流企業のES選考通過率を上げることが可能です。
目次
そもそもエントリーシート(ES)とは?
エントリーシート(ES)とは、就活において企業が学生に提出することを求める書類の一つで、新卒採用選考における最初の選考課題です。
内容は企業によって異なりますが、志望動機や自己PR、学生時代に頑張ったことなどを問われます。
また、ESの提出方法としては、ウェブ上で各設問の回答欄に記入する形式をとる企業が多いです。
各企業のESは、各企業のコーポレートサイトの新卒採用ページに記載されているので、実際に確認してみてください。
履歴書とエントリーシート(ES)との違いは?
続いて、履歴書とESの違いを紹介します。
まず、履歴書は主に客観的事実を伝えるための書類であり、フォーマットがほぼ決まっているものだと認識しておきましょう。
例えば、個人情報や学歴、資格などを記載します。
履歴書作成時の注意点として、正しく記載することが挙げられます。
理由は2つあります。
第一に、履歴書に記載した氏名や生年月日、住所などは、入社後も社員データとして保管されることが多いから。
第二に、履歴書は公的書類にあたるため、虚偽の記載は違法になり、内定取消や解雇に繋がる可能性があるからです。
誤字脱字含め、記載内容が正しいことを確認してから提出しましょう。
一方で、エントリーシートは企業が学生を採用するにあたり、求める人物像と一致しているかを確認するための設問が記載された書類であり、フォーマット(設問内容)が企業によって異なります。
例えば、以下のような設問を問われることが多いです。
- 志望動機
- 学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)
- 自己PR
- 入社後にやりたいこと
最後に、履歴書とESの性質の違いをまとめておきましょう。
- 履歴書:個人情報や学歴、資格などの客観的事実を記入する書類。フォーマットは企業によらない。
- ES:各企業が学生を採用するにあたり、求める人物像と一致しているかを確認するための設問に回答する書類。フォーマットは企業によって異なる。
履歴書やESという区別なく、氏名から志望動機までウェブ上で回答していく企業も多いです。
エントリーシート(ES)で企業が見ているポイント
ESで企業が見ているポイントは、以下の2つです。
- 会社の求める人物像と一致しているか
- 分かりやすく伝える力(コミュニケーション能力)があるか
それぞれの内容について確認していきましょう。
会社の求める人物像と一致しているか
新卒採用選考においてESを志望学生に書かせる目的は、会社の求める人物像と一致しているか、入社後に活躍してくれる学生かを見極めることです。
多くの学生がこの点を意識できていません。
ESに記載する内容は、会社の求める人物像と一致し、会社で活躍することを示す内容でなければならないのに、自分よがりにイイタイコトを書いている人が非常に多いです。
私はそうではないと思っている方も、強みや志望動機などESに記載する内容を会社ごとに調整していないのではないでしょうか。
自分よがりにならないためにも、まずは受ける企業がどのような人材を求めているかをコーポレートサイトやOB訪問で確認しましょう。
その上で、会社が求める人物像の中で自分と一致している部分がどこなのかを考え、一致している部分をESでアピールするのです。
また、ESを書き終えたら、あなたが社員だったら欲しいと思うかという観点で読み直しましょう。
ESは、あなたが企業が求める人物像と一致し、入社後に活躍できることを社員に納得してもらえる内容にしてください。
分かりやすく伝える力(コミュニケーション能力)があるか
コミュニケーション能力、自分の考えを相手に分かりやすく伝える能力は仕事をする上で非常に重要な能力です。
どんな仕事であれ、一人で仕事をすることはありません。
チームなど複数人で協力しながら遂行することがほとんどです。
何を言っているか分からない人と協力するのは難しいですよね。
また、意見の良い・悪いは何を言っているか分かった先に判断できることなので、自分の考えを相手に伝えることができないのは、いわば土俵にすら立てていないことを意味します。
ESで、自分が考えていることを文章で相手に伝えることができることを示しましょう。
一方で、口頭によるコミュニケーション能力があるかを確認されているのが面接です。
本記事の内容を参考に、読み手に分かりやすいESを書けるようになりましょう。
選考フローの中で最も大切であり最も時間をかけるべきもの
ESは採用選考において最初の課題ですが、最も時間をかけて取り組むべきものです。
なぜなら、面接選考でES記載内容に関する質問をされ、全ての選考フローに関わってくるから。
ESの内容があまり良くなければ、たとえES選考を通過できても、面接選考で答えにくい質問をされたり、内容について詰められる可能性が高くなります。
ESを提出した時点で、面接選考の通過率、つまり内定獲得率がある程度決まっていると言っても過言ではありません。
また、自分の考えを整理し、ESにまとめることに時間をかけることが、面接時に何をどう答えるかの対策にもなります。
自分の頭の中で思考が整理されていないのに、他人である面接官に伝わるはずがありません。
ESにしっかり時間をかけることが内定獲得率の向上において、非常に効果的であることを認識しておきましょう。
選考通過率を上げるエントリーシート(ES)の書き方の基本5つ
ESの書き方の基本は、以下の5つです。
- 設問に答える
- 基本構成はPREPで
- エピソードが結論の根拠・裏付けになっていること
- 企業側の立場に立ち、企業に欲しいと思われる内容に
- 簡潔かつ相手に分かりやすく
それぞれの詳しい内容については、『エントリーシートの書き方の基本は?よく聞かれる設問の考え方も解説』を参考にしてください。
基本をまずおさえた後に、本記事記載のポイント・コツを確認することで誰にも負けないES作成が可能になります。
ES選考通過率を上げるコツ6つ
それでは、ES選考通過率を上げる6つのコツを確認していきましょう。
企業が求める人物像を調べる
ESを書き始める前に、ESを提出する企業が求める人物像を明らかにしましょう。
なぜなら、企業側は自分たちが求める人物像と一致しているかという観点でESを確認し、合否の判断を下すからです。
自分たちが求める人物像とは異なる部分でアピールしても意味がありません。
ES記載内容の方針は自分でなんとなく決めるのではなく、企業が求める人物像に合わせましょう。
それでは、どのようにして企業が求める人物像を調べれば良いのでしょうか。
以下の二つの方法があります。
- 企業のコーポレートサイトを確認する(特に新卒採用ページ)
- 社員や元社員に聞いてみる(OB訪問など)
これら2つで調査した結果をもとに、ES記載内容の方針を固めてください。
企業が求める人物像を調査し明確にしておくことは、ESのみならず全ての選考の根幹です。
必ず企業が求める人物像を明確にしておきましょう。
書き始める前に、構成・文章の骨格を考える
企業が求める人物像が分かったら、文章を書き始める前に各設問の構成を整理してください。
具体的には、ESの基本構成要素である、以下の3点をノートなどに書き出していきましょう。
- 結論
- 結論を裏付けるエピソード
- まとめ
その際、それぞれを端的かつシンプルに表現できるまで、考え抜いてください。
また、文章の構成を「図形的に考える」と自分の頭が整理され、文章化した際に非常に分かりやすくなり、相手にも伝わりやすくなります。
以下の3つの図形で考えるのがおすすめです。
- ロジックツリー(三角形)で考える
- ひし形で考える
- 点と点を線にする
それぞれについて以下で説明します。
ロジックツリー
ロジックツリーとは、三角形を意識して頭の中の思考を書き出していくことを指します。
文章のアイデアを出す段階でロジックツリーを作るのがおすすめです。
具体的には、以下の図を確認しましょう。
ロジックツリーを作成することのメリットは以下の3つです。
- 各レイヤーで具体度が同じになる。(同じ高さで同じ具体度)
- 強みなど結論が同じで企業によって制限文字数が異なる際に、ロジックツリーを作っておけば、具体度を変える、つまり、レイヤーを調整するだけで対応できる。
- ロジックツリーがあれば、文章化するのが簡単になる。(接続詞などを適切に用いて、内容を繋げるだけで済む)
私も就活生時代にESを書く前に必ずロジックツリーを作成していましたし、多くの就活生にこのやり方をおすすめしています。
あなたの強みを聞かれた際のロジックツリーの作り方のサンプルとして、以下の図を参考にしてみてください。
ひし形
ひし形は、アイデアを出すときというよりは、実際に文章にするときにイメージする図形です。
以下の図を確認しましょう。
基本的にはロジックツリーと同じ考えですが、最後に内容をまとめるため、三角形と逆三角形を組み合わせたひし形になっています。
また、面接などで喋る際にもひし形をイメージして喋ることで、分かりやすく論理適切な説明ができるようになるのでおすすめです。
点と点を線にする
「点と点を線にする」とは、文章と文章やイイタイコトとエピソードが独立してしまっていないか、読み手に繋がりが明確に伝わっているかを意識して文章化する、ということです。
1つ1つの文章の意味が分かっても、それらを1つの固まりとして読んだときに意味が通じないということはよくあります。
また、文章と文章のみならず、イイタイコトとエピソードが紐付いていないことも多いです。
例えば、主体的に課題解決できることを強みとしているのに、主体性が伝わるエピソードになっていないといったように。
ロジックツリーやひし形の中の各要素の繋がりを意識し、論理が通っているか、論理が飛躍していないかを確認しましょう。
1つ1つの単語を吟味する
ESを書く際、なぜその単語を使ったのか、なぜその接続詞なのかといった具合に、一言一句に理由と目的を持ってください。
なんとなく書いてしまうと、読み手にもなんとなくしか伝わりません。
各文章の目的を明確にし、その目的を果たす上で適切な単語を用いましょう。
不要な単語は削除すべきですし、必要な単語は追加してください。
ESを提出するまでの期間、ブラッシュアップをし続けましょう。
あなたがどれくらい試行錯誤したか、読み手にはしっかり伝わっていますよ。
自分のESを客観視する
良いES、つまり企業側に評価されるESにするためには、自分のESを客観的に読む必要があります。
客観的に読むためにおすすめの方法が、以下の3つです。
- 志望企業の社員になったつもりで、この人を欲しいと思うかという観点で読む
- 自分ではなく知らない人が書いたESだと思って読む
- 書いてからしばらく期間をあけて、何を書いたか忘れた状態で読む
これら3つを意識し、自分のESを客観的に読むことで、人に頼らず自分の力のみでESを改善し続けることができます。
一人よがりのESにならないように客観視することを大切にしましょう。
受ける企業に内定した人のESを参考にする
より良いESにしていく上で、受ける企業に内定した先輩達のESを読むのは非常に大切です。
特に、自分と同じような強みやエピソードを記載している人を参考にしましょう。
読んで良いなと思う表現や単語があれば、積極的に盗みましょう。(※文章をそのままパクリしましょうと言っているわけではありません。)
また、他人の書いたESだからこそ、客観的な視点でもっとこうした方が良いということに気付くことも多いです。
その気づいたことを自分のESに活かすのも、自分のESを良くする上で役立ちます。
内定を獲得した先輩のESを指標にして、それよりも良いものに仕上げることで、自分の内定獲得率を上げていきましょう。
ES添削をしてもらう
上記4つのコツは、自分の力でより良いESにする方法でした。
もちろん自分の力だけで内定を獲得できるESに仕上げることは可能ですが、やはり添削してもらうことをおすすめします。
志望する企業で働く社会人や内定者に読んでもらい、フィードバックしてもらいましょう。
具体的なES添削の依頼の仕方については、『ES添削依頼メールとお礼メールの書き方まとめ!例文と注意点も解説』を参考にしてください。
無料OB訪問アプリ「マッチャー」にOBとして登録しているので、ESについて相談したい方はこちらからご連絡ください!
エントリーシート(ES)の書き方に関するよくある質問
ESはいつ提出すれば良い?
締切期限内に出すのは当然ですが、締切の2日ほど前に余裕を持って提出するのがおすすめです。
ただし、良いESでないのに早めに出してもES選考を通過できません。
締切期限から逆算して1ヶ月前くらいから準備・作成をはじめて、社員などに添削もしてもらって、余裕を持って提出できる状況を作り出しましょう。
特に、志望度の高い企業は長い時間をかけて仕上げることをおすすめします。
趣味・特技欄には何を書いてもいいの?
何を書いても良い訳ではありません。
当然ですが、パチンコなどのギャンブル関連の趣味や特技は、印象が悪くなってしまうのでNGです。
具体的に、エントリーシートにどんな趣味や特技をどう記載すれば良いかについては『エントリーシート(ES)の趣味特技の書き方を例文付きで徹底解説!』を参考にしてください。
志望動機の書き方は?
志望動機の書き方については、『エントリーシート(ES)の志望動機の書き方は?構成と書き出し解説』を参考にしてください。
自己PRの書き方は?
自己PRの書き方については、『エントリーシート(ES)の自己PRの書き方は?改善方法5つも解説』を参考にしてください。
強み・長所の書き方は?
強み・長所の書き方については、『エントリーシート(ES)の長所・強みの書き方を例文付きで徹底解説』を参考にしてください。
弱み・短所の書き方は?
弱み・短所の書き方については、『エントリーシート(ES)の短所・弱みの書き方を例文付きで徹底解説』を参考にしてください。
ガクチカの書き方は?
ガクチカの書き方については、『エントリーシート(ES)のガクチカの書き方徹底解説!例文5つ付き』を参考にしてください。
就活の軸の書き方は?
就活の軸の書き方については、『エントリーシート(ES)の就活の軸の書き方を例文付きで徹底解説!』を参考にしてください。
キャリアプランの書き方は?
キャリアプランの書き方については、『エントリーシート(ES)のキャリアプランの書き方を例文付きで解説』を参考にしてください。
エピソードが弱くて困っています。
エピソードの弱さに困っている人は多いですが、気にする必要はありませんし、気にしたところで過去は変えられないのです。
多くの就活生を支援してきましたが、エピソードが強いなと思った人はごく一部ですし、彼らと戦う必要はありません。
大切なのは、同じようなエピソードの人に勝つことです。
同じエピソードでも、そのエピソードの説明の仕方やそこから体得した強みの内容でいくらでも差別化できます。
エピソード自体で合否が決まる訳ではないことを認識し、いかに良いエントリーシートにするかを考えましょう。
強調するために文字に色をつけたり、太字にしても良いのでしょうか?
おすすめできません。
なぜなら、文章の基本構成ができている人であれば最初と最後に結論やイイタイコトが書かれているはずですし、全部強調したいと思うくらい記載内容を練るべきだからです。
つまり、良いESに色や太字は不要なのです。
強調するとしても、数か所を太字にするくらいにしましょう。
インターンのエントリーシートを書くときの注意点は?
インターンのエントリーシートも本選考のエントリーシートと基本は同じですが、志望動機の記載内容に気を付けましょう。
インターンのエントリーシートには企業に入社したい理由ではなく、インターンに参加したい理由を書く必要があります。
インターンで何を学べるのかを調べた上で、インターンに参加したい理由を考えましょう。
アクセンチュアの選考通過率が上がるESの書き方が知りたい!
アクセンチュアのESの書き方については、『アクセンチュア23卒のESの書き方・回答例を元社員が徹底解説!』を参考にしてください。
実際の23卒のESの回答例を元アクセンチュア社員が作成・解説しています。
まとめ:エントリーシート(ES)は選考の根幹。書き方の基本をおさえ、時間をかけて仕上げましょう
最後に、今回の内容を振り返りましょう。
▪ESの書き方の基本5つ
1.設問に答える
2.基本構成はPREPで
3.エピソードが結論の根拠・裏付けになっていること
4.企業側の立場に立ち、企業に欲しいと思われる内容に
5.簡潔かつ相手に分かりやすく
▪ES選考通過率を上げるコツ6つ
1.企業が求める人物像を調べる
2.書き始める前に、構成・文章の骨格を考える
3.1つ1つの単語を吟味する
4.自分のESを客観視する
5.受ける企業に内定した人のESを参考にする
6.ES添削をしてもらう
今回は、選考通過率を上げるESの書き方のコツについて解説しました。
エントリーシートの内容が内定を獲得する上で1番大切です。
今回の内容を何度も読み込み、内定獲得率を上げるESに仕上げましょう。
続いて、志望動機の具体的な書き方について、『エントリーシート(ES)の志望動機の書き方は?構成と書き出し解説』を確認してください。
志望動機は全ての企業で問われる設問なので、必ず確認しましょう。