新卒でアクセンチュアに入社。
現在はフリーランスでコンサルタントをしつつ、就活生支援サービスを運営しています。
- アクセンチュアをはじめとする有名企業・外資系企業の内定者など500名以上を支援
- エントリーシート(ES)の短所・弱みの書き方がわからない
- エントリーシート(ES)でなぜ短所・弱みが求められるのか知りたい
- 一流企業の選考を通過した人の短所・弱みの書き方・実例が知りたい
上記のような、就活生の悩みを解決できる記事になっています。
本記事では、
- 短所・弱みとは?
- 企業がエントリーシート(ES)で短所・弱みを求める理由
- 短所・弱みを書き始める前にすべきこと4つ
- 短所・弱みの書き方
- ESに記載する短所・弱みの例
- 短所・弱みの改善方法3つ
について解説しています。
記事を読むことで、短所・弱みの書き方が分かり、倍率の高い一流企業のES選考通過率と内定獲得率を上げることが可能です!
目次
短所、弱みとは?両者の違いは?
新卒採用選考においては、両者を明確に区別していない企業が多いです。
そのため、短所と弱みは自分の欠点、あるいは強みの裏返し程度の認識で問題ありませんが、ここでは違いを明確にしておきましょう。
短所と弱みの定義はそれぞれ以下の通りです。
- 短所:自分の性格や性質において自覚している欠点。プライベート・仕事に関わらず持っている性質(例)せっかち、頑固、完璧主義等
- 弱み: 業務を遂行する上で足りない部分、強みの裏返し。(例)エンジニア職志望だがプログラミング経験がない等
つまり、短所は場面に関係ないあなたの性質・性格面の欠点であり、弱みは特定の状況下であなたにまだ足りないものと認識しておきましょう。
長所・強みの具体的な書き方については、『エントリーシート(ES)の長所・強みの書き方を例文付きで徹底解説』を参考にしてみてください。
企業がエントリーシート(ES)で短所・弱みを求める理由
続いて、企業がエントリーシート(ES)で短所・弱みを求める理由を確認しましょう。
短所・弱みを求める理由は、以下の3つです。
- 会社・職種の適正を判断するため
- 自分の短所・弱みと向き合えているか、客観視できているかを確認するため
- 就活生のことを総合的に深く理解するため
それぞれの内容を確認しましょう。
会社・職種の適正を判断するため
会社の業務内容や職種の適性があるかを短所・弱みで確認しています。
例えば、コンサルタントのように論理的思考が求められる職種で論理的思考力がないことを短所・弱みとして記載した場合、企業側はコンサルタントに向いていないと思うはずです。
このように、企業側は短所・弱みを通して業務を遂行する上で致命的な弱点がないかを確認しています。
自己理解の深さと改善ができているかを確認するため
短所・弱みがあること自体は問題ではありません。
なぜなら、短所・弱みのない人などいないから。
大切なのは、短所・弱みを自覚し客観的に理解し、それらと向き合い改善に取り組んでいることです。
短所・弱みを把握しているという自己理解の深さとその短所・弱みを克服できる力があることをアピールしましょう。
就活生のことを総合的に深く理解するため
長所・強みからは分からない学生の本当の人柄や本質を深く理解して会社の雰囲気や環境にマッチしているかを確認し、早期退職等の両者にとって良くない結果にならないことを目的に短所・弱みを聞いているのです。
エントリーシート(ES)に短所・弱みを書き始める前にすべきこと
短所・弱みを書き始める前にすべき4つの内容を確認しましょう。
1.受ける企業が求める人物像・業務内容について調べる(企業研究)
短所・弱みに記載する内容を考える前に、エントリーシートを提出する企業が求める人物像や業務内容について調べましょう。
つまり、企業研究をしましょう。
なぜなら、受ける企業のことが分かっていないと、印象の悪い短所・弱みを書いてしまうからです。
例えば、チームワークが求められる職種なのに、短所・弱みに人と協力することが苦手と記載されていたい場合、企業側に向いていないと思われますよね。
それでは、受ける企業が求める人物像・業務内容はどうすれば分かるのでしょうか。
以下の4つの方法があります。
- コーポレートサイトを確認する(特に新卒採用ページ)
- 会社説明会に参加する
- OBOG訪問で実際の社員・元社員に質問する
- インターンに参加する
受ける企業がどんな会社か、あるいはどんな人材を求めているかを明確にすることは、「敵」を知ることです。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という「孫子」の中の言葉にある通り、就活も「敵」を知ることは、趣味特技のみならず、内定を獲得する上で非常に大切なことです。
自分の立場からのみ考えるのではなく、企業側の立場から逆算して記載内容を考えましょう。
2.自分の短所・弱みを考え、書き出す
続いて、実際の自分の短所・弱みを考えましょう。
その際に以下の3つの方法を実践すると、短所・弱みが思い浮かびやすくなるのでおすすめです。
- 過去の失敗経験を書き出す:その時なぜうまくいかなかったのか、自分に何が足りなかったのかを深掘りしましょう。
- 長所・強みの裏返し・言い換えを考える:例えば、「行動力」が強みであれば、「考える前に行動してしまう」を弱みとする。
- 思いついたものをとにかく書き出す
3.受ける企業・職種で問題の無い短所・弱みを選択する
短所・弱みを書き出したら、企業分析の結果分かった企業や職種の特徴と照らし合わせて、問題の無い短所・弱みを選択しましょう。
短所・弱みを選択する際、以下の2つを意識してください。
- 企業の求める人物像や志望職種と一致しない・正反対のものは避ける
⇒受ける企業や職種によって記載する短所・弱みを変えましょう - 意識や努力次第でカバー・改善可能な弱みを選ぶ
例えば、営業職を志望しているのに、人見知りを短所・弱みに記載するのは良くないということです。
どの短所・弱みを書けば、「この人はふさわしくない」と思われないのかを企業側の目線に立って、選びましょう。
複数の短所・弱みが考えられ、どれにすべきか迷ったら、それぞれの短所・弱みで内容を作成してみましょう。
実際に作成してみて、どの内容が受ける企業に適切かを比較して、提出する内容を決定してください。
自分で判断できない場合、OBOG訪問時に聞いてみるのも良い方法です。
4.選択した短所・弱みをシンプルに整理する
ESに記載する短所・弱みが決まったら、以下の4点をシンプルに整理しておきましょう。
- 短所・弱み
- 短所・弱みの説明
- 改善策
- 改善策の結果
例えば、
- 短所・弱み:緊張しやすい
- 短所・弱みの説明:入試などの大事な本番の前や人前で話す際に過度に緊張する
- 改善策:緊張しても乗り越えられるように、本番前に入念な準備を行うようにしている
- 改善策の結果:いまだに緊張するが、緊張してもうまくいく成功体験が増えた
のように整理しておきましょう。
短所・弱みの書き方
短所・弱みの書き方は、以下の通りです。
- 結論:短所・弱み
- 説明:短所・弱みの説明
- まとめ:短所・弱みをいかに改善したか、改善していくか
様々な書き方ができますが、書き出しに結論であるあなたの短所・弱みを述べ、その後に短所・弱みの具体的な説明をして、最後に短所・弱みをいかに改善したか・改善していくかをまとめるという流れが基本となります。
それぞれの構成要素について、考え方・書き方を確認しましょう。
①結論:短所・弱み
短所・弱みに限らず、ESでは結論を最初に書きましょう。
例えば、「私の短所は、XXXだ。」といった具合です。
その際に、1文目に記載の結論が設問の答えになっているか必ず確認してください。
設問の答えになっていない時点で、読み手は読む気を失くすので気をつけましょう。
枠が小さい、制限文字数が少ない場合は、「短所:完璧主義(簡潔な説明)」のように端的に結論のみ記載するのも良い方法です。
②説明:短所・弱みの説明
結論(短所・弱み)に続いて、その短所・弱みの説明・エピソードを記載しましょう。
ただし、あまり具体的な失敗経験・エピソードを書くのはおすすめしません。
なぜなら、具体的に書きすぎて読み手に鮮明にイメージさせてしまうとどうしても印象が悪くなってしまうからです。
例えば、短所が心配性である場合、「心配性であるため確認を何度もしてしまうため時間がかかってしまうことがあります。」などのように記載しましょう。
面接で聞かれる可能性があるので、失敗談など具体的なエピソードを面接前に話せるように準備しておきましょう。
③まとめ:短所・弱みをいかに改善したか・改善しているか
最後に、まとめとして短所・弱みの改善策とその結果を記載しましょう。
改善策を記載することで、企業側に短所・弱みを向き合い克服することができる人だとアピールすることができます。
例えば、心配性が短所である場合、「人よりも早く行動し始めるように心掛けた結果、行動に計画性が生まれるとともに、周りと比べて正確に物事を完了させることが可能になりました。」などのように記載しましょう。
つまり、短所・弱みは「改善前(短所・弱み)」⇒「改善策」⇒「改善後(短所・弱みではなくなった。あるいは長所・強みになった。)」という構成で書くことで、企業側に評価される内容になります。
短所・弱みの例文と一覧
短所・弱みの例文
以下記載の例文を参考に、自分と重ね合わせながら、短所・弱みを作成してみてください。
私の短所は、他人を優先しすぎることです。大学時代に所属していた学園祭実行委員会の委員長として学園祭を成功に導く上で、メンバーの意見を積極的に取り入れることを意識していた。しかし、私の短所が仇となり、何も決められないリーダーになってしまい、1人で悩みを抱えることになった。そこで、副委員長を2人に増やし、3人でメンバーの意見を聞き、3人で方針決定をするやり方に変えた。この結果、1人で悩みを抱え込むこともなく、幹部3人以外のメンバーの意見を取り入れながら、意思決定を行うことが可能になった。その結果、メンバーのモチベーションと責任感が向上し、自発的な行動も増え、大学史上最高の来場者数を記録した。この経験から短所も考え方次第で克服できることを学んだ。
短所・弱みの一覧
その他にも短所・弱みの例として以下のようなものがあります。
- 心配性
- マイペース
- 慎重になりすぎる
- 優柔不断
- 後先考えずに行動してしまう
- 緊張しやすい
- せっかち
- 周りに流されやすい
- 世話を焼きすぎる
短所・弱みの内容を改善する方法3つ
短所・弱みを改善する方法ついて確認しましょう。
①その他設問の記載内容と矛盾の無い内容にする
短所・弱みの内容が、ガクチカや自己PR、志望動機、強み・長所等の他の設問の内容と矛盾のないようにしましょう。
なぜなら、各設問のそれぞれの記載内容としては良いものであっても、各設問の結論やエピソードが矛盾していたり、整合性がとれていないと、企業側からの評価は下がってしまうからです。
例えば、強み・長所でコミュニケーション能力を長所として記載したにも関わらず、短所・弱みで人前で話すのが苦手を記載するといったものです。
ES提出前に、全体の内容と短所・弱みに記載している内容に矛盾がないか必ず確認するようにしてください。
②悪い印象にならない内容・書き方にする
同じ短所・弱みでも表現の仕方を変えるだけで、読み手側が抱くあなたに対する印象が変わります。
短所・弱みを1単語で表現すると強い表現になり、印象が悪くなりがちなので、文章で伝えるのがおすすめです。
例えば、「頑固」ではなく「一度決めたら没頭してしまう」といった具合に表現しましょう。
読み手にネガティブな印象を抱かせにくい表現にしてください。
③社員・元社員、内定者に添削してもらう
自分で考えた後に、内容を確認してもらうのがおすすめです。
志望する企業で働く社会人や内定者に読んでもらい、フィードバックしてもらいましょう。
具体的なES添削の依頼の仕方については、『ES添削依頼メールとお礼メールの書き方まとめ!例文と注意点も解説』を参考にしてください。
無料OB訪問アプリ「マッチャー」にOBとして登録しているので、ESについて相談したい方はこちらからご連絡ください!
エントリーシート(ES)に記載しない方が良い短所・弱み
エントリーシート(ES)に記載しない方が良い短所・弱みの特徴は、以下の4つです。
- 社会人として非常識・問題視されるもの
- 受ける企業・職種の業務を全うできないと思われるもの
- 受ける企業の社風や雰囲気と一致しないと思われるもの
- 嘘の短所・弱み
例えば、受ける会社がチームワークを大切にするのであれば、「人に頼らず、何事も自分で解決しようとする」を短所・弱みとして記載するのは良くありませんが、受ける会社が自主性を大切にするのであれば問題ありません。
他にも以下のような内容を短所・弱みを記載するのは控えましょう。
- 時間にルーズ
- ルール・約束を守れない
- 嘘をつく
- 責任感がない
- 挨拶ができない
- 大雑把
- 自己中心的・身勝手
- 協調性
受ける企業・職種で問題の無い短所・弱みを記載してください。
エントリーシート(ES)の書き方に関するよくある質問
ESはいつ提出すれば良い?
締切期限内に出すのは当然ですが、締切の2日前ほど前に余裕を持って提出するのがおすすめです。
ただし、良いESではないのに早めに出してもES選考を通過できません。
締切期限から逆算して1ヶ月前くらいから準備・作成をはじめて、社員などに添削もしてもらって、余裕を持って提出できる状況を作り出しましょう。
特に、志望度の高い企業は長い時間をかけて仕上げることをおすすめします。
ESの書き方の基本は?
ESの書き方の基本については、『エントリーシートの書き方の基本は?よく聞かれる設問の考え方も解説』を参考にしてください。
志望動機の書き方は?
志望動機の書き方については、『エントリーシート(ES)の志望動機の書き方は?構成と書き出し解説』を参考にしてください。
自己PRの書き方は?
自己PRの書き方については、『エントリーシート(ES)の自己PRの書き方は?改善方法5つも解説』を参考にしてください。
ガクチカの書き方は?
ガクチカの書き方については、『エントリーシート(ES)のガクチカの書き方徹底解説!例文5つ付き』を参考にしてください。
就活の軸の書き方は?
就活の軸の書き方については、『エントリーシート(ES)の就活の軸の書き方を例文付きで徹底解説!』を参考にしてください。
キャリアプランの書き方は?
キャリアプランの書き方については、『エントリーシート(ES)のキャリアプランの書き方を例文付きで解説』を参考にしてください。
趣味特技の書き方は?
趣味特技の書き方については、『エントリーシート(ES)の趣味特技の書き方を例文付きで徹底解説!』を参考にしてください。
強み・長所の書き方は?
強み・長所の書き方については、『エントリーシート(ES)の長所・強みの書き方を例文付きで徹底解説』を参考にしてください。
エピソードが弱くて困っています。
エピソードの弱さに困っている人は多いですが、気にする必要はありませんし、気にしたところで過去は変えられません。
多くの就活生を支援してきましたが、エピソードが強いなと思った人はごく一部ですし、彼らと戦う必要はないのです。
大切なのは、同じようなエピソードの人に勝つこと。
同じエピソードでも、そのエピソードの説明の仕方やそこから体得した強みの内容でいくらでも差別化できます。
エピソード自体で合否が決まる訳ではないことを認識し、いかに良い内容にするかを考えましょう。
強調するために文字に色をつけたり、太字にしても良いのでしょうか?
おすすめできません。
なぜなら、文章の基本構成ができている人であれば最初と最後に結論やイイタイコトが書かれているはずですし、全部強調したいと思うくらい記載内容を練るべきだから。
つまり、良いESに色や太字は不要なのです。
強調するとしても、数か所を太字にするくらいにしましょう。
インターンのエントリーシートを書くときの注意点は?
インターンのエントリーシートも本選考のエントリーシートと基本は同じですが、志望動機の記載内容に気を付けましょう。
インターンのエントリーシートには企業に入社したい理由ではなく、インターンに参加したい理由を書く必要があります。
インターンで何を学べるのかを調べた上で、インターンに参加したい理由を考えましょう。
アクセンチュアの選考通過率が上がるESの書き方が知りたい!
アクセンチュアのESの書き方については、『アクセンチュア23卒のESの書き方・回答例を元社員が徹底解説!』を参考にしてください。
実際の23卒のESの回答例を元アクセンチュア社員が作成・解説しています。
企業側からの印象が悪くならない短所・弱みを書いて、ES選考通過率をアップさせましょう
最後に、今回の内容を振り返りましょう。
▪短所・弱みの違い
①短所:自分の性格や性質において自覚している欠点。プライベート・仕事に関わらず持っている性質
②弱み:業務を遂行する上で足りない部分、強みの裏返し。
▪企業がエントリーシート(ES)で短所・弱みを求める理由
①会社・職種の適正を判断するため
②自分の短所・弱みと向き合えているか、客観視できているかを確認するため
③就活生のことを総合的に深く理解するため
▪短所・弱みを書き始める前にすべきこと4つ
①受ける企業が求める人物像・業務内容について調べる(企業分析)
②自分の短所・弱みを考え、書き出す
③受ける企業・職種で問題の無い短所・弱みを選択する
④選択した短所・弱みをシンプルに整理する
▪短所・弱みの書き方
①結論:短所・弱み
②説明:短所・弱みの説明
③まとめ:短所・弱みをいかに改善したか、改善していくか
▪短所・弱みの内容を改善する方法3つ
①その他設問の記載内容と矛盾の無い内容にする
②悪い印象にならない内容・書き方にする
③社員・元社員、内定者に添削してもらう
▪エントリーシート(ES)に記載しない方が良い短所・弱み
①社会人として非常識・問題視されるもの
②受ける企業・職種の業務を全うできないと思われるもの
③受ける企業の社風や雰囲気と一致しないと思われるもの
④嘘の短所・弱み
今回は、ESの短所・弱みの書き方・考え方について解説しました。
今回の内容を何度も読み込み、企業側に不適切な学生だと思われない短所・弱みに仕上げてください。